少し前、オオカミ犬が逃げ出してニュースになっていました。
とりあえず、無事捕獲できたみたいで良かった。
(エキゾチックアニマルを飼っていると、色々な動物が逃げ出したニュースに敏感になります。我が家も気を付けなければとあらためて思います。)
アカハナグマと一緒に暮らすようになって、「オオカミ犬と似てる」と感じた部分がありました。
実際そんなに似ている生き物ではないのですが、その「似てる部分」が「野生に近い動物と愛玩動物の違い」なんだろうなと思います。
今日はその話をしようと思います。
オオカミ犬を見た時に感じたこと
ペットショップで働いていた時、併設の動物病院の獣医さんが、オオカミ犬の子犬を飼っていました。
実際に見ると、その大きさに驚きます。
獣医さんによれば、その子は生後一か月とのことで、あどけない子犬の顔をしていました。
でもその子は獣医さんの両腕いっぱいの大きさで、うちのペットショップにいた生後半年のラブラドールと同じくらいの大きさでした。
生後1か月でこのサイズ!大人になったら一体どんな大きさになるんだ…と思いました。
だけど、そのでっかい子犬は、飼い主さんが地面に下した途端、すごく不安そうな顔で尻尾を巻いてうずくまり、リードに引きずられて💩を漏らしました。
それがまた衝撃でした。こんなに大きな体なのに、そんなに世界が怖いのか、と思いました。
今回逃げ出したオオカミ犬の飼い主さんも、「人がいっぱいいて怖くて家に戻れなかったんだろう」と言われてましたが、本当に、びっくりするぐらい臆病なのだと思います。
アカハナグマも臆病
ルシカを見て、あの時のオオカミ犬の子犬を思い出しました。
まず最初にそう思ったのは、ルシカをお迎えする前、ペットショップのSNSで小さなルシカの動画を見たとき。
近づいてきた人の手に、ルシカはビクッと震えていました。
今でも、ルシカはすぐに驚きます。とりあえずビビります。
人間が脅かしているわけではないのです。
同じ動きを犬猫の前でしても、彼らはそこまで驚かないでしょう。
こちらは、ルシカがルンバの音に驚いた時の動画です↓
地震の時にも、こんな感じになりました。
驚くとパニックに陥って、自分の世界に入り込んでしまいます。
野生動物は臆病
野性味の強い動物は、臆病です。
それも当然。自然界には、彼らを脅かす敵がたくさんいるのだから。
臆病だからこそ、いち早く危険を察知し、生き延びて、子孫を残してきたのです。
臆病だったために生き残った先祖の末裔だから、やっぱり臆病なのです。
たとえ犬の血が入っていても、おじいさんおばあさんの代から動物園で暮らしていたとしても、警戒心は遺伝子レベルで染み付いています。
人間からすると、「ビビりだなあ」という感じですが、人間だって、夜の山でキャンプをしていて、外で大きな物音がしたらやっぱりビビると思います。
野生動物にとっては、人間世界も山奥も同じです。
分からないものがたくさんある、怖い場所なのでしょう。
何千年も人間と暮らしてきて、遺伝子レベルで人間への信頼感や安心感が備わっている犬や猫との違いの一つだと思います。
「臆病=おとなしい」ではない
臆病な動物は、「おとなしくて無害」な訳ではありません。
「窮鼠猫を嚙む」という言葉があるように、すぐに驚いて気持ちが追い詰められてしまうからこそ、必死で反撃に出る可能性も高いのです。
でも、基本的には平和主義です。
野生動物は、敵と戦って少し怪我をしただけでも、餌を取れなくなったり敵に狙われたり、命取りになりかねません。
誰かと争うことは、自分にとってのデメリットも大きいのです。
だけど、追い詰めてしまえば全力で反撃してくる可能性もあることは、心に留めておく必要がある、と感じます。
社会性を身に着けることの大切さ
ルシカはビビりですが、一度「なーんだ大丈夫じゃん」と分かって慣れてしまえば、驚かなくなります。
最近は地震も多いので、驚かなくなりました💧
時々色々な場所に連れて行ったり、色々な人に会ってもらったりして、「世の中にはこんな場所があるんだな、こんな人もいるんだな」と経験させることも、大切だと思います。
ただ、「どんどん連れ出して社会性を身につけましょう」と勧めることはできません。
その理由も、また別の記事にできたらと思います。
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